良書です。
この本に書かれていることを一言で要約すると、
タイトルの通りですが、
「知的な生産性を高めるためには、
イシューの見極めからはじめることが重要だ」
ということです。
この本では、イシューとは、
「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」で、
「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」
のことと定義されています。
この本を読んで一番印象に残ったのは、
「バリューのある仕事とは何か」ということに対する
著者の主張です。
本の中では、
「バリューのマトリクス」として
図で示されているのですが、
バリューのある仕事とは、
「イシュー度が高い」もので、
「解の質が高い」もののことです。
下記、引用します。
僕の考える「イシュー度」とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」、そして「解の質」とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い」となる。≪中略≫この「イシュー度」こそが大切だ。なぜなら、「イシュー度の低い仕事はどんなにそれに対する「解の質」が高かろうと、受益者(顧客・クライアント・評価者)から見たときの価値はゼロに等しいからだ。
僕もそうですが、
多くのひとは、「解の質」、
つまり与えられた問題・課題に対して、
いかに質の高い解を見つけ出せるか、
を最重要視していると思いますが、
本当に重要なのは、
「解を出すべき問題を見極める」
ということです。
つまり、「何に答えを出す必要があるのか」という議論からはじめ、「そのためには何を明らかにする必要があるのか」という流れで分析を設計していく。
その上で仮説が重要だという話や、
分析とは何か、という話など、
とても勉強になりました。
著者の安宅さんは、
マッキンゼー出身だそうですが、
コンサル系の人の本は、
本当に良書が多い気がします。
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