2011年3月26日土曜日

≪書評≫費用対効果が見える広告

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費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて
後藤 一喜
翔泳社
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2年くらい前の本ですが、
アマゾンでちょっと気になったので
読んでみました。

タイトルの「費用対効果」という言葉から
広告の効果測定に焦点を当てた本かと思ったのですが、
実際は、かなり実践的な、
レスポンス広告の本でした。

内容を考えると、
タイトルとサブタイトルを
反対にした方がしっくりきますが、
その辺も、「レスポンス」を意識して、
あえてそうしたのかな、と勝手に思ってます。

想像した内容とは少し違いましたが、
とても勉強になる本でした。

この本の中では、
「レスポンス広告」と
「他の一般広告」を
明確に異なるもとして考えられています。

レスポンス広告の正体は実は広告ではなく販売であり、小売の一形態なのです。

この本を読んで印象に残ったのは、
ダイレクト・マーケティングの父と呼ばれている
レスター・ワンダーマン氏の教えとして
紹介されている下記の言葉です。

Acquire with intent to keep!  あらかじめ維持管理することを念頭において(その価値のある客だけを)獲得せよ!
Retain with intent to profit!  あらかじめ収益を上げることを念頭において維持管理せよ(顧客理解や顧客満足はそのための手段に過ぎない)!

レスポンス広告の仕事だけをしていると、
「Acquire」、つまり、
コンバージョン(資料請求など)数と
コンバージョン単価(CPA)だけに固執する結果、
プレゼントキャンペーンをやって、
短期的にコンバージョンを稼ぐ施策を行ったりしますが、
結局そういう顧客は、「keep(維持)」できなかったりします。

プレゼントキャンペーンを一概に否定するつもりは
全くありませんが、
「Acquire with intent to keep!」
というのは忘れないようにしたいです。

レスポンス広告に関わる人、
特に、ずっと「一般広告」をやってて、
急に「レスポンス広告」をやることになった人には、
お勧めの本です。

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