2011年7月10日日曜日

マーケターに必要な定点観測とは?(「マーケティングマインドのみがき方」を読んで)

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マーケティングマインドのみがき方
岸田 雅裕
東洋経済新報社
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「マーケティングマインドのみがき方」
という本を読みました。
もともとパルコに勤務されていた
岸田雅裕さんという方の本です。

タイトルの通りの本で、
幅広いテーマについて書かれていますが、
特に、印象に残っているのは、
世の中の変化について書かれた下記の部分です。

変化の波には、
1 非常に長い不可避のトレンド「大きな波」
2 1の中でときおり起こる揺り戻しのような小さな波「揺らぎ」
3 まったく関係ないその場限りの流行「ノイズ」
の三つがあります。
これらは識別して考えないといけません。

これまではあまり意識していませんでしたが、
今感じている「変化」が、
「大きな波」なのか、「揺らぎ」なのか、
それともただの「ノイズ」なのかは、
意識して見極める必要があると思います。

特にWebの世界は、変化が激しい世界です。
その分、「ノイズ」が非常に多いことも事実だと思います。
「ノイズ」にばかり目をとられると、
「揺らぎ」と「ノイズ」の違いが分からなかったり、
「大きな波」を見落としてしまったりします。

たまに、ただの「ノイズ」を見て、
それが「大きな波」だと勘違いしてしまうこともあります。
そんなことを防ぐためには、
「定点観測」が有効だと書かれています。

変化の方向をみるのではなく、
「変化率」を見ないといけません。
変化率を見られるようになるためには、
ある程度長い時間をかけて変化を観察することが必要です。
そのときに定点観測の習慣を持っていると、
それがモノサシの役割を果たしてくれます。
「ノイズ」のようなものが生まれたときも、
それがただのノイズなのか、
それとも大きな波に育っていくのかが
見抜けるようになるはずです。

この本には、
定点観測の方法については詳しく書かれていませんが、
人それぞれ、様々な定点観測の仕方があると思います。

個人的には、
日々、GoogleリーダーとTwitterを使って、
様々な人が発している情報や
それに対するその人たちの意見や感想をウォッチすることが、
ひとつの定点観測的な役割を果たしていると思います。

ただし、フォローしている人の数が少ないと、
一部の人の意見に流されてしまい、
「ノイズ」が「大きな波」のように感じられて
しまうこともあるかもしれません。

もうひとつ、まだ完全に習慣化できていませんが、
「街の本屋に定期的に足を運ぶ」というのも、
定点観測の手段としては非常に有効だと思います。
(昔読んだ何かの本にも書かれてた気がします。。)
(ちょっと前にTVで池上さんも言ってたような気がします。。)
(記憶が曖昧ですいません。。)

ポイントは、「街の本屋」というところで、
丸善とか紀伊國屋のような大型書店だと、
本の数が多すぎるので、全体を把握することが
難しくなってしまいます。

「街の本屋」を、
一時間ぐらい時間をかけてぐるりと回り、
今どんな本が注目されているのか、
雑誌ではどんなテーマが特集されているのかなど、
自分が普段あまり興味のない分野の本でも、
敢えて関心を持って見てみることを習慣化すれば、
良い定点観測になるのではないかと思っています。

他にも定点観測の方法はたくさんあると思いますが、
まずは、この辺りから習慣化し、
変化の波を見極める力をつけていきたいと思います。

今一番気になるのは、
「Google+」が「大きな波」なのか、
それとも小さな「揺らぎ」なのか、
ということです。

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