2011年8月7日日曜日

「シェアを上げる」ってそういうことだったのか(『意思決定のための「分析の技術」』を読んで)

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この本、正直、
今の自分には少し難しかったです。。

経営的な話なのですが、
このくらいの内容までは十分に
理解できるようになりたいものです。

ただ、そんな中でも、
最も参考になった箇所を紹介しておきます。


それは、「漏れ分析(Leakage Analysis)」
という分析手法で、
典型的にはシェアに至る要因を分析するために
用いられることが多い分析手法です。

広告やコミュニケーションの目的として
「シェアを上げる」という話が出てくることは
非常に多いと思いますが、
シェアの構造を深く理解することなく、
やみくもに「シェアが上がりそうな」施策を
考えるということも少なくない気がします。

そういう時は、
「シェアの漏れ分析」を行い、
市場全体からシェアの漏れのメカニズムを理解し、
原因に見合った施策を考えることが重要だということです。


例えば、現在のシェアが20%として、
その20%の中には、

①「無競合勝利(無競合で勝ったもの)」
②-A「競合勝利(競合し競争したうえで勝ち得たもの)」

の二つがあり、
さらに残りの80%の中には、

②-B「競合敗退」
③-A「かつてはカバーしていたが、いまはカバーしていないユーザー」
③-B「一度もアプローチしたことがないユーザー」
④「アウトユーザー(当面アプローチしても意味のないユーザー)」

の4つがあり、
さらに現在の市場の外には、

⑤「潜在市場(例えばファーストフードに対するコンビニ弁当)」

があります。


これでも、十分わかりやすいですし、
なるほど!と思えるのですが、
よりわかりやすくするために、
普段、自分が使い慣れていることばに置き換えて、
自分なりに整理してみると、
市場全体を次のように分類することができます。

①指名買い:比較検討をせずに自社商品を購入
②競合勝利:比較検討の結果、自社商品を購入
③競合敗退:比較検討の結果、他社商品を購入
④認知&未検討:認知はされているが比較検討はされず、他社商品を購入
⑤未認知&未検討:認知も比較検討もされず、他社商品を購入

つまり、「シェアを上げる」には、
(A)①を増やす
(B)③を減らし②を増やす(勝率を上げる)
(C)④に比較検討してもらう
(D)⑤に認知し、比較検討してもらう
という方法が考えられます。

まずは、現状の①~⑤の比率を理解し、
その上で、(A)~(D)のどの方法が、
効果的に実施できそうなのかを検討して、
優先順位をつける、ということが重要だと思います。

ここまで来れば、
それに見合った施策を考えることは
比較的容易に思えます。

今まではは、こういったことを整理せずに、
漠然と、「どうしたらシェアが上げられるだろうか」
と考えていたように思えます。(反省)

あと、確実に押さえておきたいのは、
②、③で、具体的にどの商品と比較検討され、
どういう理由で勝利(敗退)しているか、
ということですね。

この「シェアの漏れ分析」
さっそく仕事でも活かせそうな気がします。


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