佐藤達郎
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カンヌ国際広告際の審査員も務めたことがある
佐藤達郎さんが、カンヌ国際広告際の裏側から
カンヌ受賞作に共通する広告の
特徴などを綴った本です。
本書の中で特になるほどと思ったのは、
「広告がラブレターである時代は終わった」
という話。
確かに広告は、
よくラブレターに例えられる(られていた)。
現代はむしろ、楽しい時間をどれだけ一緒に過ごせるかが重視されているのではないだろうか。
すべての商品カテゴリで当てはまるとは思わないが、
「エンゲージメント」が重要というのは確かだと思います。
広告コミュニケーションでいえば、いきなり「この商品を買ってください」とか「この商品はこんなにいいんです、 この商品はこんなに便利です」と告白型で一所懸命伝えようとする手法は、なかなかうまくいきにくい。これに対して、まず関係をつくっていく“関係育成型”は、いろいろな形で楽しい時間を共有するという場面を増やしていく手法であり、現代の恋愛のリアリティに沿っている。
本書の中で、
カンヌで受賞するような海外の事例には、
商品特性(USP)を伝えようとするのではなく、
ブランドの意志(ブランド・ウィル)を伝える広告が多い、
という話も出てきます。
成熟社会の中、明確なUSPなんてなかなかないので、
無理に商品特性を伝えようとするのではなく、
ブランドパーソナリティを表現して、
ユーザーとのエンゲージメントを築くことが重要、
ということだと思います。
前にタイのアドフェストには行ったことがありますが、
いつかカンヌにも行ってみたいです。
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