2011年6月5日日曜日

≪読書メモ≫独自性の発見 ジャック・トラウト

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独自性の発見
独自性の発見
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ジャック・トラウト Jack Trout スティーブ・リヴキン Steve Rivkin
海と月社
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いま求められているのはUSP、つまり、「独自の売り」である。

これが、この本のメインとなる主張です。

邦題は「独自性の発見」ですが、
原題は、「Differentiate or Die」。
訳すと、「差別化しなさい。さもなくば、滅びる。

それほど、
「独自性」、「USP」、「差別化」が重要
ということだと思います。

でも、こんな時代に、
「USP」を見つけることは、
非常に難しいことだと思います。
無理に「USP」を作ろうとすると、
メーカー目線だけで、
ユーザーには何のベネフィットも感じない
ただの「違い」にしかならないことがあります。

じゃあどうすればいいのか。。

著者は、
その難しさは認めながらも、
どんなものでも差別化できる
と言います。

やる気さえあれば、
差別化の方法は必ず見つかる
そうです。

やる気の問題か、、と思ってしまいますが、
絶対的な方法論は無いということだと思います。
ただ、この本を読めば、
「USP」を見出すためのヒントを
たくさん学ぶことができます。

さらに、この本の中では、
最近多く見受けられる、
モノを売ろうとしない、感情に訴えるだけの広告(CM)
が酷評されています。
「なぜその商品を買うべきなのか」を
もっと伝えるべきだ、としています。

個人的には、
「独自性が重要」というのは大賛成ですが、
売ろうとするだけの広告(コミュニケーション)だけでは、
今の世の中、うまくいかないような気もしています。

全面的に賛成できるタイプの本じゃないですが、
納得させられることも多いですし、
いろいろ考えさせられる本でした。

これまで、「USP」について、
それが「Unique Selling Proposition
の略であることは知っていましたが、
意味としては、
「Unique Selling Point」くらいに思っていました。

でもこの本を読んで
「Point」か「Proposition」では、
大きく意味が違うということを感じました。

「Point」だと、
機能的な独自の商品特性のように感じられ、
それは、「広告主からのオリエンシートに書かれているもの」
のように思ってしまいます。
それが、「Proposition(主張、提案)」だと認識すれば、
それは、我々広告会社が、
見つけ出す、あるいは、作り出すことができるものでも
あるのだという気がしてきます。

ちょっとハッとした発見でした。


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