京井 良彦
あさ出版
売り上げランキング: 8825
あさ出版
売り上げランキング: 8825
電通のアカウント・スーパーバイザー
京井良彦さんという方の本です。
著者のベースとなる主張は、
「アテンション」ではなく、
「共感」を得ることが重要、ということです。
広告が、コミュニケーションの成立という本来の役割を果たしていくためには、生活者のアテンションではなく共感を獲得するクリエイティブが必要になっていると、僕は考えています。
確かに、ここまで世の中が情報過多になると
これまでの広告会社が得意としてきた、
「アテンション」の力が限りなく落ちてしまったことは
否定のしようがないと思います。
このあたりの考え方は、
電通が最近発表したSIPSに
つながるものがあります。
それは、著者の京井さんも
SIPSを発表した「サトナオ・オープン・ラボ」の
メンバーなので当然ですが。
著者はこの本の中で、
下記のようなことを言っています。
企業と生活者が、共感という価値観によってつながるきっかけは、価格や品質、機能といった物理的な要素ではなく、「コンセプト(全体像)」「ストーリー(物語)」「デザイン」といった感情的なものです。ストーリーの重要性を示す例として、
モレスキンの話が紹介されていますが、
なるほど、ストーリーってそういうことか、
と思いました。
今の広告会社が
アテンション至上主義から脱却するのは
なかなか難しいのかもしれませんが、
ふと自身の消費者としての経験を考えてみても、
アテンションから購買につながったことって
ほとんどない気がします。
逆に、TOYOTA ラクティスの
「イマドキ家族」みたいなコミュニケーションは、
「共感」できる部分があり、
ラクティスって「アリかも」って思わせる力がある気がします。
0 件のコメント:
コメントを投稿